獣医総合臨床認定医を取得しています!
犬猫医療センター院長の原田です。今回は獣医師と専門医資格のお話です。
人のお医者さんは2018年4月から新専門医制度というものが確立されたことにより、一定基準の難易度をクリアした医師しか取得することができないものとなったとのことです。
我々獣医師も海外では専門医制度が確立された国はあるようですが、日本ではまだ統一された制度はなく、過去の人の医療と同様に各学会や団体が独自に認定する専門医制度しかありません。
当院を含め一般の動物病院の獣医師は様々なライフステージの様々な動物の様々な疾患を診る必要があるため、専門医を取得することで逆に「その分野しか診ることができない獣医師」という誤解を招くことも時としてあるため、あえて専門医資格は必要ないと考えている獣医師もいます。
私自身は大学や高度医療を行う二次診療施設に在籍していたころは興味のある分野の専門医を取得しようと考えていたこともありました。しかし、こうして地元に戻って一般の病院に勤務するようになり様々な動物の様々な疾患を診ていくにあたって、取得することにためらいが生じるようになりました。
そんな折に私が所属する学会の一つである、動物臨床医学会が「獣医総合臨床認定医」という資格を制定するとのことで、まさに一般の動物病院の獣医師が取得するには理想的な資格であったため、これを受けることとしました。
まず受験資格をえるために毎年学会に出席したり、学会誌に論文を提出したりと診療の合間をぬってその条件を何とかクリアしました。受験勉強をするにしても出題範囲があまりにも広いのでぶっつけ本番で令和3年度の試験を受けましたが、運よく合格をいただくことができました。
獣医総合臨床認定医制度 | 獣医総合臨床認定医 | 公益財団法人 動物臨床医学研究所 (dourinken.com)
この資格制度は始まったばかりで認知度も高くないため、所持していることで今後どのような利点があるかはわかりませんが、他の様々な資格でも言われるように、資格を取得するまでの勉強や努力が財産になると思っています。
今後もこの資格を取得するのに注いだ努力や向上心を忘れずに日々の診療に邁進していきたいと思っています。