ペットの歯周病とお口のケア

わんちゃんや猫ちゃんのお口ケア、歯磨きがとても大切です。

先日のニュースでも動物の歯周病について取り上げられていました。

現代の人と近いところで生活する動物たちのお口の中に関する研究についてです。

こちらの記事では人から動物に感染する歯周病菌について、研究に基づいた情報が書かれています。

https://www3.nhk.or.jp/news/special/sci_cul/2023/02/special/shishubyo/

(2023年2月26日のニュースより)

実際、動物病院に来られるわんちゃんや猫ちゃんの歯周病は大変多いです。

健康診断や予防接種の際に見つかったり、お口の症状が多々ために受診されて見つかるパターンもあります。

よく見られる歯周病の原因の一つが今回の記事で説明されているといったところでしょうか。

このことから、お口のケアの重要性がわかります。

 

基本的なケアは、1日4回の歯磨きケア、です。

そこから、それぞれのお家でできそうな方法をご相談します。

●1日4回の歯磨きは難しい>>夜1回にしてみる

●歯ブラシを嫌がる、または遊んでしまう>>デンタルシート(歯磨き専用の不織布のシート)にしてみる

●口の中がさわれない>>まずお口周りに触ることから始めてみる

 

 

はじめてのお口のケアの場合は、ステップアップしながら行います。

 

step1:お口や顔を触れる様にする

step2:唇の外側を撫でられる様にする

step3:口の中に指を入れて歯の外側を撫でてみる

step4:歯ブラシやデンタルシートを口の中に入れてみる

step5:歯ブラシやデンタルシートで歯の外側をこすってみる

 

※1〜5へのステップはその子の進み具合で数ヶ月かかることもあります。

どの項目も無理に行わずに短時間で済ませたり、楽しく行うことで触られることが本当に嫌!にならない様にします。もちろん無理して飼い主様が噛まれたり怪我をしてはいけません。

実際は、担当の獣医師やスタッフと相談しながら行っています。ご自宅で無理にせずに、かかりつけの動物病院でご相談ください。

 

そして日常のケアをしていても歯石はつきます。

ついてしまった歯石や歯周病の治療は動物病院で行います。

歯石は歯ブラシのケアでは取ることができません。

特に歯石除去などは全身麻酔での治療が必要です。無麻酔での歯石除去は危険ですのでお勧めしません。

歯周病になる前に、お口のケアを考えてみましょう。

 

歯磨きの簡単な動画はこちら>>歯ブラシ編

デンタルシートはこちら>>デンタルシート編