ノミやマダニ、予防って必要?
うちの子はあんまりお散歩行かないから、ノミもマダニも心配ないわ。。。って診察室でもよく言われる方が多いのですが、本当にそうなのでしょうか?
まず、マダニがついた!と来院されるわんちゃんはどのようなシチュエーションがあるのでしょうか。
例1)お鼻の横にマダニがついている柴犬さん
▲山に行って枯れ葉の中をごそごそしていた
例2)耳の端っこに1センチくらいの大きさの黒っぽいマダニ(血を吸って大きくなったマダニ)がついている!中型犬
▲毎日草むら(住宅街のご近所)の横を散歩している。草むらの中には入っていなかった。
例3)胴体の横の表面に小さいマダニが動いていた、(トリミング中にトリマーさんが見付けてくれた)マルチーズさん
▲家の外に散歩は行かない、お庭にしか出ていない。
例4)身体中にマダニが何匹もついていた、ラブラドールレトリバー
▲キャンプに行って近くの林の中を散策していた
例5)道端で倒れていた迷子のわんちゃんを保護した
▲身体中にマダニがついていた
例1と4は、「山に入って、林の中で」が共通です。野生動物がいる場所では、その動物の生息域の草ムラにマダニがいるのでしょう。もちろん一緒に入った人間も注意が必要です。
例2では、お散歩には行くけど、草むらには入っていない、でもついてしまうのは草の近くを通った時にマダニがささっと動物の毛についてしまうのでしょう。近くを歩くだけでもマダニってくっつく!
例3では、お散歩には行かないけど、お庭の草からマダニがついたのでしょう。
お庭に出入りしている外猫ちゃんなどが運んできているのかもしれません。また、市街地でもハクビシンなどの目撃情報があるので、野生動物が運んできているのかも。
(わんちゃんの美容室やペットホテルなどではノミダニ予防をしていないと利用できないお店もあります。お問い合わせください。)
例5は、衰弱している動物にたくさんついてしまった例です。彷徨っているうちに、草むらなどでマダニをたくさんつけてしまったのでしょう。
このように、ノミやマダニは結構身近に潜んでいるし、簡単についてきてしまいます。
特にノミはわんちゃんが室内に持ち込んでしまうと、絨毯や布製品に潜り込んでそこにいついてしまうのです。ノミはぴょんぴょん飛ぶし、人も噛まれるので一度お家に入ってしまうと、とっても大変です。
もちろんワンちゃんだけでなく、猫ちゃんも同様だし、人も同じです。
人が持って帰ったノミやダニが、室内猫ちゃんにうつることだってあります。
自然豊かな愛知県、怖がらずにわんちゃん猫ちゃんとの生活を楽しみたいです。
文責:尾崎佐記
(写真はわんちゃんのお腹についていたマダニです。マダニは動物病院で取りました。
このわんちゃんはすぐにノミダニ駆除薬を処方して、投与してもらいました。)
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