ノミダニのお薬、うちの子にはどれがいい?
ノミダニのお薬は、いろんなメーカーから色々なお薬が出ています。
(この場合の「お薬」とは、動物病院で獣医師が処方できる動物用医薬品のことです)
いくつかの種類があるのでご説明します。
お薬の効果については以下のものがあります。
1)ノミダニ駆除薬
ノミダニの駆除のみのお薬です。フィラリア症予防薬は別に投与します。
2)オールインワンタイプ
ノミダニ薬とフィラリア症予防薬が一つのお薬になっている。回虫などのお腹の寄生虫にも効果があります。
そして、与え方によって剤形(お薬の形)を選びます。
a)スポットオンタイプ
背中の皮膚に直接垂らすタイプ。外用薬です。(飲ませてはいけません)
効果は約1ヶ月です。
b)内服薬
飲ませるお薬です。チュアブルタイプ(おやつタイプ)があります。
効果は約1ヶ月です
ではどうやって選びますか?
まず、フィラリア予防よりも早くノミダニの駆除を始めたい場合。
基本的にこの辺り(愛知県、東三河地方)ではフィラリア予防のスタートは5月1日からをお薦めしています。(蚊が出現してから1ヶ月半くらい後までにフィラリアの子虫を駆除するため)
ところが、ノミダニはここ1〜2年見ていると、2月ごろからマダニがついたと病院に来院されるケースがあります。2月から3月には気温が高い日があるからです。
となると、ノミダニの駆除はフィラリア予防よりは早めにはじめたいです。
年間通して行う方もいますが、お外の散歩や、積極的にアウトドアに行かれる方には、3月くらいからご相談の上、ノミダニのお薬をお出ししています。
というわけで、ノミダニだけ早めにはじめたい方には以下の2タイプ。もちろん、早めにはじめなくてもフィラリア症の予防薬を始める時に併用しても良いです。
<ノミダニだけ早めに始めたい場合>
1)でa)のタイプ(スポットオンタイプノミダニ駆除薬)は、ワンちゃんで一番コスパが良いです(体重による)。すぐにシャンプーしたい場合には向いていません。また、お薬を塗ったところに皮膚炎を起こしたことがある子は獣医師と相談してください。
1)でb)のタイプ(チュアブルタイプノミダニ駆除薬)は、コスパも悪くないですし、背中に垂らすのをすごく嫌がる子に向いています。以前使って調子を崩した(薬を飲んだら吐いてしまった)ことがある場合は獣医師に相談してください。
ノミダニとフィラリア予防薬が別々の投与だと、忘れてしまいそう、という方には以下のタイプ。
<ノミダニとフィラリアが一緒にしたい場合>
2)でb)のタイプ(チュアブルタイプノミダニや駆除薬+フィラリア症予防薬)、投薬忘れがない。コスト的には一番かかるけど、忘れないようにするのが一番!という方に。
色々あるけど、一番なれた薬がいいわ、ということになるかもしれませんが、今のお薬を見直したい、初めてのお薬どう選べばいいかわからない、そもそもノミダニ必要?という場合の参考になればと思います。
(今回の記事は2023年4月時点での情報です。常に新しいお薬の情報をお知らせしたいと思います。)
文責:尾崎佐記
参考記事:マダニがつくのって、どういう時?おうちの子に予防必要か考えてみましょう。