後ろ足が立たない!〜椎間板ヘルニア手術後のリハビリテーション〜

椎間板ヘルニアの手術後のリハビリテーションは、犬の回復を促し、再度元気に歩けるよう支援するために重要な役割を果たします。手術後のリハビリには、飼い主の積極的な関与と獣医師の指導が必要です。以下に、犬の飼い主向けの椎間板ヘルニア手術後のリハビリについて説明します。

  1. 手術後の安静療法: 手術後は、犬を安静に保つことが重要です。獣医師から指示されたように、ケージレストやベッドレストを守りましょう。過度の運動やジャンプを制限することで、手術部位を保護し、椎間板の回復を助けます。
  2. 歩行のサポート: 手術後は犬の歩行をサポートするため、ハーネスやリードを使用して安全にサポートしましょう。犬の体重を分散させ、安定した歩行をサポートするために役立ちます。
  3. 理学リハビリテーション: 犬の筋力を回復させるために役立ちます。獣医師や動物理学療法士から指導を受け、適切な運動やストレッチングを行いましょう。これにより、筋肉の強化や関節の可動域を維持し、回復を助けます。
  4. 水中リハビリ: 水中リハビリテーションは犬に低負荷の運動を提供し、筋力や範囲の動きを改善するのに役立ちます。専門のリハビリテーションセンターで行われる場合もありますが、飼い主自身がプールや浴槽を利用して行うことも可能です。
  5. 組織修復を促すサプリメントや食事: 獣医師の指示に基づいて、関節の健康や組織修復を促すためのサプリメントや特定の食事を検討してください。これにより、犬の回復をサポートする栄養素を補うことができます。
  1. レギュラーフォローアップ: 手術後のリハビリテーションは時間がかかる場合がありますので、獣医師との定期的なフォローアップが重要です。獣医師は犬の進歩を評価し、必要な調整や指導を行います。定期的な診察をうけて、犬の回復をモニタリングすることもあります。
  2. 注意深い観察とケア: 手術後の犬には、特に注意深い観察とケアが必要です。手術部位の異常や感染症の兆候に注意しましょう。また、獣医師の指示に従って投薬や処置を行い、犬の快適さと安全を確保しましょう。
  3. 忍耐と愛情: 椎間板ヘルニアの手術後のリハビリテーションは時間と忍耐が必要です。犬は個々のペースで回復していきますので、焦らずにサポートしましょう。愛情と励ましの言葉を伝え、ポジティブな環境を提供することが大切です。

手術後のリハビリテーションは、犬の回復を促すために欠かせない過程です。正しいケアと指導のもとで、犬の筋力と動作範囲を回復させることができます。

獣医師との密な連携を保ちながら、飼い主としてできることを行いましょう。

 

文責:獣医師 尾崎

*その他の後ろ足が動かなくなんる病気についてはこちら

https://heart-ac.com/useful-information/後ろ足が立たない!〜知っておきたいわんちゃん/