誤食に注意です!
ゴールデンウィークや、お盆、お正月など、イベントの時期に増えてくる救急患者さん。
その中でも多いのが、誤食。
先日あった、ワンちゃんの誤食事故では。。。
これは、ワンちゃんが釣り糸ごと釣り針を食べてしまった例です。
お口のところから、釣り針についた金属が見えます。
その金属と繋がって胃のなかに釣り針が見えます。(レントゲンでは、金属ははっきりとうつりますが、ナイロンのいとや小さなプラスチックはうつりません)
お薬で吐かせたところ、
釣り糸がついた釣り針
結構大きい釣り針です。(右はサイズの比較のためのボールペンです、これは食べていません)
もしこの時吐かせても出なかった場合は、内視鏡で取り出すか、胃の壁に引っかかったりしていたら取り出せないかもしれないので手術を行う必要があります。
今回は、上手に履くことができたのでことなきを得ましたが(吐くのもしんどいので、わんちゃんにとっては災難ですが)、もし吐かなかったらと考えるとゾッとしますね。
このように、わんちゃん猫ちゃんで結構多い誤食事故。
まず事故が起こらないことが一番大切です。
■こんなところは届かないよね、ちょっとだけ置いておこう
■今まで食べていないから大丈夫
■うっかり落とした
ちょっとした油断が事故につながります。
また、お散歩の時にうっかり食べてしまうことも多く、
■海を散歩していたら釣り針を食べた
■道路に落ちている袋に入った何かを食べた
>>>お散歩の時に伸びるリードをつけることで犬が先に行って何か食べてしまうこともあります。どんな状況でも伸びるリードは絶対にやめてください。
などなど。
食べてしまうものも多様です。
■※人の薬(机の上に出していた)
■※キシリトール入りの歯磨き粉((洗面台にあった)
■※発酵中のパン生地(テーブルの上に置いてあった)
■※湿布薬(ゴミ箱に入っていた)
■※犬用おやつ ささみチップス(おやつとしてそのまま与えた)
■靴下(洗濯物から出してきた)
■シュシュ 髪留めのゴム(その辺に置いてある)
■靴紐(解いた靴紐を置いておいた)>>猫が結構食べます
■犬用おもちゃ(遊ばせっぱなしにしていた)
■クリスマスツリーの飾り(飾ってあった)
■焼き鳥の串ごと(テーブルの上に置いてあった)
■ボタン(飼い主の服から引きちぎった)
■マスク(ゴミ箱に入っていた)
■軍手(飼い主のポケットに入っていたのを引っ張り出した)
■ゴルフボール多数(練習用のボールを庭にそのままにしていた)
■ビニール袋(買い物した後にちょっと置いておいた)
■道に落ちている石や砂利(散歩中に食べちゃう)
■乾燥剤(ゴミ箱から取ってきた)
※印は特に重篤な症状を起こしました。
誤食はまず、予防。
そして起こってしまったら、早期発見とかかりつけ動物病院へ連絡。
悲しい事故が起こらないためにも、
地面に目をこらし、
おうちの床を犬目線で見回って、事故を防止しましょう。
獣医師 尾崎